2014/08/12
網走、流氷館と博物館と図書館と
網走監獄を見終わったあとの続き。
バスを待っている間、ボケーッと駐車場の様子を見てたけど、この網走監獄はかなり繁盛してるみたいだ。ひっきりなしに観光客が行き来している。
たしかにここ思ってたよりすごかったしなあ。刑務所という目を背けがちな社会の影の部分を、なんのてらいもなくテーマパーク化するって発想が何よりすごいわ。どんなことも、まずは知ってもらうことからだしね。
そしてバスに乗ってオホーツク流氷館へ。これは入り口にいたニポポくん。
まずは流氷体験室へ。本物のオホーツクの流氷を持ってきてる。ごつい。そして室内はめちゃくちゃ寒い。
入り口で濡れタオルを渡してくれるんだけど、振り回してたらこの通りw
流氷体験室を出るとクリオネがいた。クリオネちゃんマジ天使。
ハイビジョンシアターで「オホーツク物語」を見る。網走の四季の映像。尺は短いけど流氷のロマンが詰まってた。
網走港から出てる観光砕氷船がちらっと映ってて、めちゃくちゃ乗りたくなった。冬にまた網走に来ようかなあ。
最上階は展望台。西に網走湖。
北東には網走市街とオホーツク海。
そして北方民族博物館へ。流氷館から500メートルくらいなので歩いてきた。
受付で音声ガイドを貸してくれた。これAndroid端末かな?
北方民族の衣服のコーナー。
アイヌの衣服。なんか柄がすごいそれっぽい。こういう創造性ってどこから湧いてくるんだろうなあ。
イヌイットの竪穴式住居。
北方の精神世界のコーナー。
シャーマンのかぶる仮面。
船。こういうところの柄も独特。
資料コーナーとかもあった。
そしてまたバスに乗って網走市街へ。
網走駅で降りようかな、と思ったけど、なんとなくこのバスがどこまで行くのか気になって、そのまま乗り過ごしてみる。
あれ、網走川を渡るのか、街の北側へ行くんだな。どうすっかなー、どこで降りるかなー、と思ってたら、ちょうどモヨロ貝塚という史跡の近くを通ったので、そこで降りた。モヨロ貝塚はオホーツク文化の代表的遺跡。
オホーツク文化(オホーツクぶんか)は、3世紀から13世紀までオホーツク海沿岸を中心とする北海道北海岸、樺太、南千島の沿海部に栄えた古代文化である。この文化の遺跡が主としてオホーツク海の沿岸に分布していることから名付けられた。このうち、北海道に分布している遺跡の年代は5世紀から9世紀までと推定されている。Wikipediaより
そしてモヨロ貝塚館へ。この貝塚は青森の米村喜男衛というアマチュア考古学者が発見して、網走で理髪店を営みながら調査・発掘したらしい。こうやって自分の人生を捧げられるものがあるのっていいよなあ。
復元住居。
装ったり、祈ったり。ホント、こういう文化ってどうやって生まれるんだろう。
打ち込んだら簡単には抜けない銛。
オホーツク人の狩猟風景。
そしてオホーツク文化は他の文化と融合し、アイヌ文化へ。人間の一生は百年にも満たないのに、それが折り重なった「文化」というやつは、何百年も何千年も続いていくんだよなあ。なんか歴史のロマンを感じるわ。
モヨロの埋葬方法。やっぱり死を想うところから、すべては始まるのかな。
モヨロ貝塚をさらに東へ進むと、海岸に出る。
これがオホーツク海かー。古代の人は「この先に何があるんだろう」って思いながら、この海を眺めてたのかしら。僕らが宇宙の果てを夢想するのと同じように。
そして網走川を渡って街の南側へ。なんか鉢植えにテプラが貼ってあって、いろいろ書いてある。
川沿いに東へ進んで道の駅へ。
網走ビール、流氷ドラフトを買って飲む。オホーツク海の流氷を仕込み水に使用した発泡酒らしい。やべーわ。はるかなロマンの味がするわ。たぶん。
そろそろ日が暮れる。
空きっ腹だと発泡酒1本でもそれなりに酔えるもので、いい感じのほろ酔い気分で街の南側を歩く。このへんが繁華街なんかな?
いつのまにか商店街に出た。石畳の道がいい感じ。
なんか道路の両脇に駐車スペースがあるみたい。ここは右側駐車でもOKなんかな?
カニチョッ筋体操ってなんぞw
ニポポくん発見。なんかなごむわ。
なんか高級スーパーっぽい店を見つけた。
その近くに図書館があった。
かなり広い。
昭和の暮らし展示コーナーがあった。
昭和34年の網走の地図。
街の風景って気づかないうちに変わっていってるんだよなあ。少しずつ少しずつ変わっていくから、実感がないというか。
100年くらい定点観測カメラをまわす、とかどうよ?
図書館でダラダラと本を読んでいたら、6時40分くらいに閉館のアナウンスがあった。本を棚に戻して外へ出ると、山の向こうに日が落ちていた。
川沿いの遊歩道をフラフラと散策しながら、ゆっくりと駅へ戻る。
券売機で買うの久しぶりだわ。
ああ、なんかこの小さい切符が懐かしい。
またワンマン。
夜の電車は旅行者の姿もなく、通勤や通学の人たちばかり。
こうして見知らぬ街の夜の電車に乗っていると、昔のことを思い出す。大阪で暮らし始めたころのこと。京都で暮らし始めたころのこと。右も左もわからず、知り合いもおらず、どこにも所在なかった日々。孤独と不安に押しつぶされそうになった夜のこと。
僕はこの歴史の潮流の中で、どこへ向かっているんだろうか。