2014/08/11

斜里~網走、台風一過

朝、宿を出たら雨は上がっていた。風もない。なあんだ、台風それたのか。





よし、それじゃ次の街へ行くか。

と思って歩いていたら、もうすぐ駅に着くというところで猛烈な雨が降ってきた。ぎゃあああああ!





そして知床斜里駅に駆け込んだらこれ。マジか。運休か。

駅員さんに聞いてみると午前中の便はほとんど運休になったらしい。午後からの便もどうなるかわからないのだそうな。バスは出ているという話だったので、バスの時刻表をもらう。

さっき濡れてしまったジーンズが気持ち悪かったのでトイレでハーフパンツに履き替えながら、これからのことを考える。

どうすっかなあ、あんまり無理して移動するのもあれだしなあ、とか考えていると、外国人バックパッカーがひとり、僕と同じようにずぶ濡れになって駅に駆け込んできて、そしてこれまたさっきの僕と同じように駅員さんとやりとりしていた。でも外国人のほうはほとんど日本語がしゃべれず、駅員さんもほとんど英語がしゃべれないみたいだったので、通訳に入った。

外国人バックパッカーは、いまから網走、旭川を経由して、稚内へ行きたいみたいだ。駅員さんの話では、いまからバスで網走まで行っても間に合わない、12時の便が時間通りに来れば間に合うけど、いまの段階ではなんともいえない、らしい。それを英語で説明する。

「It's Okay. I'm happy.(ダイジョブ、平気だよ)」

駅員さんは平謝りしてたけど、バックパッカーなんてこんなもんだ。





雨はすぐ上がったので、暇つぶしに駅の近くにある道の駅にやってきた。





写真の展示とかがある。





あ、昨日道ばたで見た謎の実だ。ハマナスっていうのか。北のほうにしか分布してない種らしい。





そしてまた駅に戻る。天候が回復したので12時の便は通常通り運行するらしい。よかったよかった。さっきの外国人バックパッカーにもそう伝えると、お礼だといってあめちゃんを何個かくれた。

少し時間があったので網走での宿をネットで探す。網走駅の次の、呼人(よびと)駅近くに安い旅館があったので電話して予約を入れた。





またワンマン。





今回は短い距離なので青春18きっぷは使わない。でも運休のゴタゴタのせいか、券売機は使えなかったので、窓口で切符を買った。へー、こんなんなんや。





そして網走へ。途中、オホーツク海沿いを走る。





おお、雪かき車がある。





だだっぴろい草原を列車が駆け抜ける。うわー、これは気持ちいい。





このあたりは原生花園らしい。

原生花園(げんせいかえん)とは人為的な手を加えず、自然をそのままにした状態でも色鮮やかな花が咲く湿地帯や草原地帯のこと。独特の植生が見られることで知られ、自然の花畑とも呼べる。
Wikipediaより




網走駅に到着。この切符でも途中下車できるらしいので、乗り換えまでの時間、網走の街をブラブラすることにした。





駅前の大通り。





網走川沿いの遊歩道。





木陰のベンチでちょっと涼む。やっぱり釧路・根室よりは暑いなあ。





そしてまた電車に乗って一駅移動。網走湖の湖畔を走る。





呼人駅に到着。ここは無人駅みたいで切符は車内で渡した。





無人駅で降りたの初めてだわ。





駅舎の中にはストーブがあった。ああ、なんか北国の駅舎って感じがする。





駅の北側へ歩いてすぐに松尾ジンギスカンっていう店があって、旅館はその隣らしいんだけど……これか? 看板が読めないw





あ、あった。





あ、はい。

というわけで松尾ジンギスカンへ行ってチェックインする。

「さっきどこから電話してきたの?」

「斜里の駅です」

「電車動いてた?」

「あー、午前中は止まってたみたいですね。午後からは大丈夫でした」

どうもオーナーの話では、釧路から来る予定だった人がJRの運休で来れなくなって、予約がキャンセルになったらしい。でもこれのおかげで、電話では1泊しかできないって話だったけど、2泊できることになった。





呼人旅館。8畳くらいの個室。1泊2000円。





オーナーに「ぜひここは行ってもらいたい」と網走監獄の割引券をもらった。

特に目的もなく来てしまった北海道だけど、唯一ここだけは絶対に行こうと思ってた場所が、この網走監獄だったりする。なぜなのかは自分でも謎。明日さっそく行くかー。





部屋に荷物を置いて、買い物ついでに街をブラブラする。幹線道路上の小さな街って感じだなあ。





以前は旅館の前にコンビニがあったらしいんだけど、なくなってたので、駅の南側にある個人商店で買い物をする。





歩道に花が多い。





部屋に戻ってテレビ見てたら、幣舞橋のブロンズ像が映ってて懐かしくなった。やっぱあれって釧路のシンボル的なものなのね。しかしすごい雨が降ったんだなあ。





道東にいたら身動きできなくなってたな。





ありゃ、銭湯料金値上げしたのか。

とか、しばらくニュース見てたけど、「行政は」という意味で「道(どう)は」っていってるのがなんか新鮮。「これを受けて道は――」みたいな。「県」でも「府」でもなく「道」。





外に出てみると、台風が去ったあとだからか、ものすごいきれいな夕焼けだった。





虹が出てる。久しぶりに見た気がするなあ。しかも写真だとわかりにくいけど、二重の虹。





晩ご飯は隣の松尾ジンギスカンに食いに来た。上定食を注文。





ジンギスカン初体験だけど、焼き方はちゃんと書いてくれてた。とにかく「こがさないこと」を強調してる。





肉、もやし、シジミの味噌汁、ご飯、漬物のセット。1050円。

ジンギスカンってもっと獣くさいのかと思ってたけど、ぜんぜんそんなことない。タレがいいのかなあ。めっちゃうまいわ。





そして風呂あがりにテレビを見ながらビールを飲む。北海道限定のサッポロクラシック。