稚内～美瑛、ライダーハウス蜂の宿

そろそろ次の街へ行くことにした。

ここまでのルート。

なんとなく次は富良野かなと思ってたんだけど、ライダーの人たちに「美瑛はいいよ、いちばん北海道らしい景色が見れるから」とおすすめされたので、富良野の前に美瑛に寄ることにした。





10時過ぎに出発。しかしおもろい宿やった。





駅近くのすき家で朝ごはん。朝定食初めて食ったけど、これが税抜き300円ってやばい。日本デフレすぎわろた。





そして南稚内駅からまたワンマン列車に乗って鈍行の旅へ。前回と同じく幌延（ほろのべ）駅でしばらく停車してたので、Aコープに行って買い物をする。





名寄（なよろ）駅で乗り換え。30分ほど待ち時間があったのでちょっと駅前をブラブラしてみる。





あ、ここにも西條が。





そして旭川駅でまた乗り換え。

ふと、旭川でまた2～3日滞在するのもいいかもなあ、という考えが浮かぶ。この街、居心地いいし、前回の宿ならいきなり行ってもたぶん泊まれるだろうし。

どうしようかとしばらく逡巡していると、なぜかふいに、昔見た映画の中の小話を思い出した。

昔むかし王様がパーティーを開いた
国中の美しい貴婦人が集まった
護衛の兵士が王女の通るのを見た
王女が一番美しかった　兵士は恋におちた
だが王女と兵士ではどうしようもない
ある日　ついに兵士は王女に話しかけた
王女なしでは生きていけぬと言った
王女は彼の深い思いに驚いた
そして言った
“100日の間　昼も夜も　私のバルコニーの下で待っていてくれたら
あなたのものになります”と
兵士はすぐバルコニーの下に行った
2日・・・10日　20日たった
毎晩　王女は窓から見たが兵士は動かない
雨の日も風の日も雪が降っても
鳥が糞をし　蜂が刺しても
兵士は動かなかった
そして──
90日がすぎた
兵士はひからびてまっ白になった
眼から涙が滴りおちた
涙をおさえる力もなかった
眠る気力さえなかった
王女はずっと見守っていた
99日目の夜──
兵士は立ちあがった
梯子を持って行ってしまった
「ニュー・シネマ・パラダイス」

どうしてこの小話を思い出したのかはわからない。だけどなぜかこの兵士と同じようにしなければならない気がした。

だから僕は、次の街へ。





旭川から30分ほどで美瑛駅に到着。





駅前の広場から空を見上げると、いつのまにか秋の空になっていることに気づいた。





駅から20分ほど歩く。





「ライダーハウス蜂の宿」に到着。

素泊まり1泊500円。シャワー1回200円。併設の居酒屋で1500円以上使うと宿泊料は無料。





手作り感満載の宿。実際、ちょっとずつマスターが自分で増築しているらしい。





奥には電車があって、中は居酒屋になってる。





今日は宿泊客が多くて大部屋のベッドに空きがないらしく、居酒屋の中で寝ることに。エアマットと毛布用意してくれたし、ぜんぜんいける。





それでもベッドが足りないらしく、先日謎の外国人が置いていったという壊れかけのテントを組み立てていた。なんかもういろいろすごいｗｗｗ





居酒屋で晩ご飯食べようと思ってたんだけど、今日は宿泊客が多すぎて営業は無理らしい。他の宿泊客からBBQに誘われたのでそれに参加した。

この七輪と炭は宿に置いてあったやつ。勝手に使っていいらしい。洗濯機も勝手に使っていいという話だった。宿泊料500円なのに大丈夫なんだろうか。ちょっと心配になってくるレベルなんだけどｗｗｗ





隣のテーブルには中華鍋を振っている人がいた。彼は調理師らしく、この中華鍋は自前だといっていた。いまはチャリで日本一周してるんだとか。

というかこの宿、日本一周してるチャリダーとライダー、めちゃくちゃ多いｗｗｗ





そして隣のテーブルにはうまそうな中華料理がずらり。さすが料理人や。





彼はギターも弾けるらしく、食後はみんなで合唱大会。

そのあともいろんな人といろんな話をしたはずなんだけど、この日はかなり酔ってたらしく、手記にはほとんど会話の内容を記録してなかったｗｗｗ

しかしまたすごい居心地のよさそうなところに来ちゃったなあ。やばい。沈没してしまいそう。