2014/09/03
函館、夜景と理科の実験
函館観光2日目。
まずは昨日やきとり弁当を食べたハセガワストアの隣にあるラッキーピエロ・ベイエリア本店へ。
どうもラッキーピエロは店ごとに内装のテーマが違うらしい。ここはメリーゴーランドかな?
昨日気になったカレーを注文してみた。松屋っぽい感じ。特にうまくもなくまずくもなく。
ベイエリアの赤レンガ倉庫群を見てまわる。
日本最古のコンクリート電柱というのがあった。円柱ではなく四角柱。
操車塔。昔はここから路面電車のポイント切り替えとかをしていたらしい。
しかし路面電車の頭上には電線が蜘蛛の巣みたいに張り巡らされてるな。
ヒィヒィいいながら坂を登る。大変な思いしただけあって、見晴らしはいいなあ。
坂を登りきったところには護国神社があった。
神社の裏手には新政府軍の墓地。どうもここは戊辰戦争のときの戦没者を祀った神社らしい。そうか、それも「護国」ということになるのか、と思った。
歴史にifはないというけど、もし戊辰戦争の勝敗が逆なら、彼らはクーデターを起こした逆賊として扱われ、ここには幕府軍の戦没者が祀られていたのかもしれない。
この辺りは神社だけでなくお寺も多い。これは東本願寺函館別院。日本で最初のコンクリート寺院らしい。
教会も多い。これは聖ヨハネ教会。中はこじんまりした感じ。
ハリストス正教会。正面の壁にイコンがたくさん並んでいて、その前で修学旅行生たちに三位一体について熱心に説明してる人がいた。僕も横で聞いていたけど、難解すぎてよくわからなかった。
カトリック元町教会。ここは扉が締め切りで、中は外界とは隔絶された静謐な空気が漂っていた。
そして両壁には「十字架の道行き」があった。イエスの裁判から十字架にかけられて死ぬまでを14場面に分けてレリーフにしているのだけど、これが迫力満点で、14場面それぞれに説明書きもあって、時間をかけてじっくり読んでしまった。
イエスは2人の犯罪人と共に処刑されたと書いてあって、そうか、イエスも当時はただの犯罪者でしかなかったのかとあらためて気づかされた。
いつの時代でも体制にとって都合が悪い存在は犯罪者にされてしまうんだよなあ。網走監獄で見たものを思い出して、いろいろ考えさせられた。
教会や神社仏閣を見終わって、石畳の道を歩く。カフェの客引きが多い。
「公会堂のとなりです」という、そのまんまな名前の店で休憩。
函館牛乳、1杯110円。
そして旧函館区公会堂へ。
中は明治のころのハイカラな感じ全開。これらの家具は輸入ではなく、函館の職人の手によるものらしい。
ダンスホール。貸し衣装のドレスを着た女の子が何人かいた。
テラスからは街が一望できる。
洋風建築だけど、屋根は瓦だった。和洋折衷だなー。
旧北海道函館支庁庁舎。中は観光案内所と写真歴史館。
レトロな写真機がたくさん展示されてる。
プログラミングでの機械語みたいな、こういう原始的な方法論を学ぶのはおもしろいよね。
最初は魔術といわれた写真術だけど、現代ではその魔術は誰にでも使えるんだよなあ。観光スポットをまわってると、ホントにみんなカメラ持ってるし。あらためて考えるとものすごい時代だわ。
次は旧相馬邸へ。中は撮影禁止なので写真はない。
北海道屈指の豪商だった相馬哲平の館で、平成7年まで5代目が住んでいたらしい。実際、玄関から入ってしばらくは歴史を感じる建物だったけど、増築された部分はめちゃくちゃ平成な感じだったw
印象深かったのは家訓の中に「投機に手を出さぬこと」とあったこと。
でもガイドさんの話では、この相馬哲平という人、箱館戦争のときに米が高騰すると踏んで買い占めて、それで財を成したらしい。それは投機じゃねーのかwww
この家訓は財を守るためのもので、財を成すためのものではないよなあと思ったw
それから旧イギリス領事館を見たり。
ペリー像を見たり。
腹が減ってきたので「来々軒」というラーメン屋で塩ラーメンを食う。シンプルな味だけどめちゃくちゃうまかった。
そして日が暮れる前にロープウェイで函館山の頂上へ。
展望台にいた外国人2人が函館の街をバックにトトロのぬいぐるみを撮影していたので、なにやってるのか聞いてみたら、サウナトトロというアカウントでTwitterをやってて、それの投稿のためだといっていた。なんでサウナ……と思ったけど、彼らはフィンランド人らしい。なるほど。
少しずつ灯っていく街の灯りを見ていて、綺麗だと思うと同時に、小学校でやった理科の実験を思い出した。手回し発電機で電球を光らせるやつ。この光景は、あれの規模を大きくしたものでしかないんだよね。
電気は「溜める」というのが難しい以上、常に発電し続けなければならないわけで、どこかで「手回し発電機をまわす」ようなことをしないといけないわけで、それが風車だったり、原子力を使った巨大湯沸し器だったりするんだよなあ。