2014/09/11
小樽~札幌、愚者はその一歩を踏み出せる
札幌へ行くことにした。
誰もいない頃合いを見計らって宿を出る。オーナーも連泊してる人たちも、今日も僕が泊まると思ってたみたいだけど、そんなときにこそ僕は出ていくのである。
普通に切符を買って、普通に電車に乗る。うわ、ワンマンじゃない!
さよなら、小樽。
しばらく海岸線を走ったあと、田園風景に入ることもなく市街地が続き、だんだんと都会の風景になってきた。
札幌に到着。北海道の旅の終着点だからか、ホームに降り立った瞬間は少し感慨があった。
駅の中はめちゃくちゃ広い。そして人が多い。旭川も大きな駅だったけど、それほど人が多くなかったから、どこかのんびりした空気だった。ここは都会独特の、せわしない空気が流れている。
そしてアウェイ感がハンパない。まったく見知らぬ土地にひとりで来たんだからあたりまえかもしれないけど。
これからマジでここで暮らすのか。右も左もわからないのに、頼る人もいないのに、本当に大丈夫なのか。急激に不安になってきた……。なんかだんだん死にたくなってきた……。
駅の北口から出てみる。札幌、マジ大都会。
駅の北側にある北大に行ってみる。
広すぎわろた。もうこれひとつの街じゃねーか。
普通に構内に車道がある。
芝生も綺麗に整備されてる。
歴史ありそうな建物が多い。
クラーク像。
台座にはあの有名なセリフ、「Boys, be ambitious.」が刻まれている。
腹が減ったので学食でご飯を食べる。カツカレー大盛りとサラダバー。カレーはかなり甘口だった。
昼過ぎで食堂内には客の姿もまばらだったので、食後は大学案内の冊子を読みながら休憩する。
何年かかってもいいから大学を目指す、とはいったものの、少しずつでも現実的な算段はつけていかないとなあ。やはりまずは高認からか。
駅前のヨドバシ。
その中に入ってるマクドでアイスコーヒーを飲みながら、今度は賃貸情報の冊子を読む。
安い部屋は多いけど、まだ地理もぜんぜん把握してないし、○○区とかいわれても、まったくさっぱりわからない。本当に右も左もわからない。……どうすんだこれ。あたりまえのように「札幌でしばらく暮らす」とかいってたけど、これはそんなに簡単な話ではないのではないか。もしかしていまの状況というのはかなりやばいのではないか。また「やっちまった」のではないか。ふいに「ホームレス」という単語が頭をよぎる。
ええい、こういうときは先のことを考えないのがいちばんだ。来たばかりなんだから土地勘がないのなんてあたりまえだ。わからないことは少しずつわかっていけばいいだけだ。だからいまは何も考えない。しったこっちゃない。ちんこ。
とりあえず当面の宿は予約してあるのでそこへ向かうことにする。地下鉄とか乗るのめちゃくちゃ久しぶりだなあ。
うお、ホームドアあるやんけ。
「仮眠処ぐーすか」に到着。12時間1000円。9泊10日11000円。
中はネットカフェみたいなみたいな感じ。
個室は西成のドヤくらいの広さ。いちおう鍵はかかる。ネットカフェと違ってPCはないけど、僕はNexus7を持ってるので特に問題ない。共同キッチンあり、洗濯は無料、シャワーは1回200円。
これはパティオと呼ばれる共用部。
スタッフの人にWi-FiのSSIDとパスワードをたずねたんだけど、どうもいまはネットワークの調子がおかしいらしくて使えないみたい。「前は使えてたんですけど……」といってたので、ちょっと設備を見せてもらう。
あるのは光回線の終端装置、無線LANルーター、PC。でもなぜかルーターを無視して、終端装置とPCを直接つないでいた。なんぞこれwww
こういうときは現状を把握するのが第一である。というか現状を把握したら、もう問題は99%解決されたといっていい。
PCからは問題なくネットに接続できているらしいし、終端装置のランプ状態を見ても、回線自体に問題はないと見ていい。
これを、おそらく本来の構成であったであろう、終端装置・ルーター・PCの順にLANケーブルをつなぎなおす。するとPCからインターネットには接続できない。ルーターの管理画面にはいける。無線LANで接続したNexus7も同様だった。
うん、ルーターがおかしいっぽい。どうもログを見ると、何度もプロバイダに接続しようとして失敗しているようだ。プロバイダ情報が間違っているのか、と思って、スタッフの人に「A社っていうプロバイダのアカウント情報ってわかりますか?」と聞いてみたけど、そもそもA社の名前を聞いたことないらしい。
それならどうして終端装置・PCの順ならインターネットにつながるんだ? と思って、さっきの構成に戻す。そしてPCの設定を見てみると、プロバイダ情報がB社になっていた。違う会社やんけ……。「B社っていうプロバイダの(略)」とスタッフの人に聞いてみたら、これには覚えがあったみたいで、契約時に送られてくるアカウント情報の書かれた紙を持ってきてくれた。
このアカウント情報をルーターのデフォルト接続先に設定して、自動接続するようにしておく。そして構成をまた終端装置・ルーター・PCの順にしてみる。お、PCからはインターネットにつながった。Nexus7からも問題なくつながる。問題解決だ。よかったよかった。スタッフの人にはやたら感謝された。
そうなんだよなあ、小さい会社だとITに詳しい人が社内にいなくて、こういうのに困ってることってけっこう多いんだよね。僕もプログラマとして零細に勤めてたときは、システム開発だけじゃなくて社内ヘルプデスクというか、IT関連全般の面倒見てたし。
やっぱこのスキルがあればどこへ行っても食っていけるよなあと、あらためて思った。